2学期始業式を行いました

 9月1日(月)に放送にて、2学期始業式を行いました。

柴田校長より「今日から2学期が始まります。2学期の始まりといっても、気持ちは人それぞれだと思います。

「楽しみ」という気持ちの人もいれば、ちょっと気が重いという人もいるかもしれません。

感じ方は人それぞれだと思いますが、本日登校されたこと、うれしく思います。


今日は、「生きていること」について話したいと思います。

大阪万博でパビリオンをプロデュースされた生物学者の福岡伸一さんという方が、「動的平衡(どうてきへいこう)」という考え方を紹介しています。

「動的」とは絶え間なく動き続けていること、「平衡」とはバランスが保たれていることです。

この動的平衡を用いて「生きる」ということを説明しています。

つまり、生きているというのは、止まってじっとしていることではなくて、常に変わり続けながら自分を保っているということなのだそうです。

私たちの体の中では、毎日細胞が少しずつ入れ替わっています。

見た目は変わっていなくても、昨日と今日でも変化しているし、一年たてば別人といっても過言ではないほど、ほとんど入れ替わっているのです。

そして福岡さんは、生き物は「壊れる前にわざと壊すということで生命をつないでいる」とも言っています。

例えば、頑丈に作られた建物や機械でも、メンテナンスをしないと、やがて壊れてしまいます。

でも、生き物は建物や機械とは違い、壊れるより前に、わざと自らの一部を壊し、つくりなおしているのです。


この話を聞いて私は、あらためて生きていることそのものがすごいことなんだな、と感じました。

調子がいい日もあれば、そうでない日もある。

気持ちが前を向くときもあれば、なかなか動けないときもある。

でも、それでも私たちはちゃんと日々を過ごしています。

それだけでもう、充分頑張っているのだと思います。


2学期は、文化祭や体育祭といった行事もあります。

うまくいくことも、いかないこともあるかもしれませんが、みんなで過ごす時間の中で、それぞれのペースで何かを得てくれたら、それがいちばんです。

焦らなくていいし、比べなくていいのです。

今日の自分で、まずは一歩を踏み出してみてください。」

と講話がありました。