最近,暑い日が続き,教室でエアコンが活躍し始めています。
今年は春を感じる間もなく,いつの間にか,半袖姿が目につく季節になってきました。
季節の変化に応して,衣服を変える「衣替え」は、6月1日を目安に冬服から夏服へ,10月1日を目安に夏服から冬服へと替える風習ですが,これは平安時代の宮中行事が由来だそうで,江戸時代になると,武家社会では四季に合わせて年に4回衣替えをするよう制度化され,それが庶民にも広がりました。
明治時代になると,洋服が取り入れられ,軍人や警察官が制服を着るようになり,新暦の6月1日と10月1日の年2回するようになりました。制服のある学校や企業も衣替えの意識が浸透しました。
今では,前後,2週間くらいの移行期間を設け調整していますね。
日本人の感覚は繊細で,季節の移り変わりを察し,それを意識して暮らしています。
衣替えもそのひとつで,季節に合わない服装は野暮ったいと感じますし,季節を先取りすることは粋に感じ,「~らしい」と褒めたりしますね。
私たちは,衣替えを意識することで,季節感を養ったり、衣服の手入れなどを身につけたりしてきました。季節の巡りとともに繰り返される衣替えは,日本ならではの感性と文化があります。家族の人に任せず,面倒がらず,自分で衣替えをしてみてはいかがですか。