6月10日 時の記念日

今日610日は「時の記念日」です。

 

時間を尊重,厳守し,生活の改善,合理化を進めることを目的とする日で,1920年(大正9年)定められました。大正中期,時間の使い方による効率性が近代化の基本と考えられていたからです。大正時代の文部省も,時間尊重の教育的意義を重視しました。

 

日本書記に「天智(てんじ)天皇が漏刻(ろうこく)を置いて,初めて時を打った」という記述があります。漏刻とは水時計のことで,時を打ったとは鐘を鳴らして時を知らせたことです。

これは6714月25日の記録とされて,新暦では610日であったため,これにちなみ時の記念日となりました。

 

日本は以前,1日を12等分して動物を当てはめた十二支を使っていました。

「丑三つ時」の「うし」はその例ですよ。

 

しかし,国際社会において時刻の基準が必要になり,イギリスのグリニッジ天文台の位置を経度0度として,15度ずれるごとに1時間の時差をつけ,各国は標準時を決めることになりました。日本では経度135度を基準に決められていました。

 

経度を用いて時間の長さを決定する方法は,地球の自転周期を1日の長さとして定義することで成り立っているわけですが,自転周期が一定ではないことが判明し,時間の定義にそぐわないと判断されました。

その後、公転周期も使われましたが,これもまた、わずかながら変動するため,現在ではセシウム原子の共鳴周波数を1秒とした原子時計により世界標準時を決定しています。

 

時間に縛られ,管理される生活は好きではありませんが,時間にルーズで意味のない使い方が良いとは思いません。今日は時間の大切さについて,考えてみては!?