発光するホタルは,ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルが知られていますが,やはり代表的なものはよく光るゲンジボタルとヘイケボタルです。
このゲンジボタルとヘイケボタルの名前は,源氏と平家に由来します。源氏物語から名づけられたという大型のゲンジボタルと対比して,光が弱く小型の蛍を,源氏に負けた平家になぞらえて,ヘイケボタルになったと言われています。
ゲンジボタルは,日本のホタルの中では大型でおよそ1.5cm~2.0cm,ヘイケボタルは0.8cm~1.0cmで,ゲンジボタルの方が大型です。
光り方も違います。ゲンジボタルは2~4秒間隔で大きくゆっくり光るのに対して,ヘイケボタルは0.5~1秒間隔でゆれるように小さく発光します。
それに対して,ヒメボタルは大きさが0.6cm~0.9cmで,光は弱いですがフラッシュのような短い間隔で発光し,1秒間に数回点滅します。
住んでいるところも,それぞれ違いがあります。ゲンジボタルは細い川のような流水性のある場所,ヘイケボタルは主に水田や池・沼地など止水性のある場所,ヒメボタルは樹木が多いところで水辺ではなく陸に生息します。
一時,水質汚染などでホタルなどの水生生物が減ってしまった時期もありましたが,保全活動で少しずつ改善されてきました。それでも,地球上のどこかで環境破壊や乱獲によって,生物の多様性が失われています。私たちの生活の中で何ができるか考えていく必要がありますね。