7月8日(水) 朝顔市

皆さんは,7月に全国各地で催される「朝顔市」を知っていますか。

日本一有名な「朝顔市」は東京都台東区の入谷(いりや)鬼子母神(きしもじん)とその周辺で開かれる「入谷朝顔まつり」です。朝顔は別名「牽牛花(けんぎゅうか)」といい、牽牛は彦星のことですから、それにちなんで、七夕を挟んだ76日〜8日の3日間、朝5時から夜11時頃まで開催されます。

 

行灯(あんどん)仕立てなど、朝顔の鉢植えを買えるこの「朝顔市」は、毎年40万人の観光客で賑わうのですが、今年はコロナのせいで中止、通信販売を行うそうです。

 

小学校の頃、観察日記を書いていた、朝顔の花、日本人には馴染みの深い夏の花ですが、実は奈良時代末期に薬草として伝来したものです。観賞用として栽培されるようになったのは江戸時代からです。

 

朝顔は、花粉の交配によって色々な花を咲かせる事ができたので、桔梗のように咲いたり、二重に咲いたり、変化にとんだ個性的な朝顔がつくられ、この不思議な美しさが江戸の人々の心を捉え、夏に眺めて楽しむ花として大ブームになりました。

「朝顔に釣瓶(つるべ)とられてもらい水」いう句からも、朝顔が庶民にとって身近な花だったことが分かりますね。

また、1900年「メンデルの遺伝法則」が再発見されると、日本独自の朝顔が遺伝研究に使われ、日本の遺伝学に大きく寄与したと言われています。

 

名古屋でも毎年、名城公園フラワープラザで、「朝顔まつり」をやっているのですが、今年は残念ながら展示のみになるそうです。

 

朝早く花を開き、夏を彩る朝顔に一句

朝陽を 抱けし花よ 清々し