7月10日(金) ほおずき市2

浅草寺のほおづき市の由来は,「四万六千日」という縁日に関係があったわけですが,46000日は約126年分ですから,この日1日参拝すれば,一生分のご利益があることになりますね。本来は,四万六千日という観音様を参拝する功徳日でしたが,現在はほおずき市が主役となっています。

 

江戸時代,ほおずきは万能薬として重宝されてきました。大人の胸や腹の急なさしこみや子どもの夜泣き・ひきつけなどの発作を和らげる薬草として評判だったそうです。また,提灯のようにぶら下がった実が個性的で,愛らしい植物ですから,観賞用として人気がありました。

 

今でも,お盆の季節なは,ご先祖様や亡くなった家族の霊が返ってくるときの道標として飾られています。ほおずきの中は,空洞になっているので,お盆の間,そこに故人の魂が宿るとも言われています。

 

白っぽいクリーム色の小さな花を咲かせ,やがて,ガクが大きく成長して,果実を包み込むように袋状になって膨らんでいき,緑からオレンジ色に色づいた,あのほおずきになるんです。

 

皆さんは,ほおずきの実を食べたことがありますか。

ほおずきの中には,実が黄色い食用のものがあり,ヨーロッパでは「ストロベリートマト」などの名前で,スーパーフードとして知られています。栄養価が高く,美容に効果があり,フルーティーで独特の香りがするそうですよ。

 

ほおずきの楽しみ方のひとつに「透かしほおずき」があります。ほおずきの実を葉脈だけにしたものですが,見た目に涼し気で,お気に入りの飾りになります。簡単に作れますから,挑戦してみてはいかがですか。