7月13日(月) 学ぶこと

期末試験がはじまりました。皆さんにとって,新学年になって,初めての定期試験ですね。担任の先生から,「試験は大切だよ」と言われて臨んだ初日ですが,思うように学習の成果を出せたでしょうか。今日は「学ぶことの意味」について話します。

 

学校で,授業に出て試験を受ける。その後,生きていくために就職して,お金を稼いで,家族をもつ。そんな中で,自分の価値観を見いだせるのか。学ぶということは,その動機としてとても大事なことだと思います。

 

本来,学ぶということは,わからないことについて知りたいという知的好奇心からくる欲求で,知ることの感動や満足感が新たな欲求を生み,学び育つことで視野が広がることにつながります。それが,自己肯定すること,すなわち生きることの意味のひとつだと思うのです。

 

よく建前で「将来のためだから」勉強しなさいと言われますが,それは少々寂しく感じられます。確かに学校で知識を身につけるということは重要ですが,本質的な学びには,ひとつひとつに発見があって,その中に何かを感じる自分があって欲しいものです。そういった学びから,将来の夢を考えるのでしょう。

 

しかし,高校生の皆さんの中に,実現すべき自己を明確にイメージできる人はそんなにいないと思います。ですから,焦らなくてもいし,自分を卑下(ひげ)する必要もありません。人生を歩む過程において,いろいろな経験を通し学び続けることで,成長して,自分のすべきことが見えてくるものです。

 

また,「学び」とは自分のためだけではないのかもしれません。「家族や友人や会社や社会のために」,周りの幸せのために働く。そのための学びもまた大切なひとつだと思うのです。