9月10日(木) 節句

日本には,中国から伝わり定着した節句があります。節句は暦の上で,節目となる日ですが,その日には色々な行事が行われ,親しまれています。

特に,五節句と呼ばれる日は,江戸時代には祝日に定められ,公的な祝いの儀が行われていました。今では,祝日になっているのは55日「子どもの日」つまり「端午の節句」のみとなりましたが,昨日の99日も五節句のひとつ「重陽の節句」と呼ばれて,無病息災・長寿を願う日です。

他の節句と比べると,マイナーになってしまって,何をやる日なのかよく分からない人が多いと思います。

 

「重陽の節句」は別名「菊の節句」ともいい,古来中国では,重陽の日に菊の花をお酒に浸した菊酒を飲む習慣があって,それが平安時代に伝わり,宮中行事になったそうです。

菊は邪気を払い,長寿の効能があると信じられていたので,日本でも菊酒を飲んで無病息災を願う行事として広まりました。

また,旧暦の重陽の節句は,今の10月初旬ですから,しっかりと実になった栗を炊き込んだ栗ご飯を食べる風習もあります。

 

重陽の節句の伝統的な行事としては,「被せ綿(きせわた)」というものがあります。これは,前日に綿を菊の花に被せ,夜露で菊の香りがしみ込んだ綿で,翌朝,顔や体をふいて清める風習です。

 

もうひとつ紹介しておきたい行事があります。それは,「後(のち)の雛」という風習で,99日に雛人形を再び飾るというものです。お内裏様とお雛様だけ出して飾るのですが,しまいっ放しにすると人形が傷んでしまうため,この日に出して虫干しをすることで,長持ちさせようという生活の知恵だそうです。

雛人形を大事に扱うことは,女性が長生きして幸せを願うことにつながります。桃の節句は女の子の成長や健康を願う行事ですから,菊の節句に行われる「後の雛」は大人の女性のための雛祭りなんですね。