9月28日(月) 半沢直樹の魅力

昨日は,テレビドラマ「半沢直樹」の最終回でした。作家・池井戸潤の「半沢直樹」シリーズが原作で,俳優 堺雅人が扮するバンカー半沢のストーリーです。

 

2013年放送の前作は,小説「半沢直樹」シリーズの第1作と第2作で構成されていました。東京中央銀行を舞台に,歌舞伎役者の香川照之が演ずる大和田常務の不正を暴く痛快なドラマで,最終回の平均視聴率は平成民放ドラマ1位となる42.2%をたたき出したお化け番組でした。半沢の決め台詞の「倍返し」は新語・流行語大賞の年間大賞にも選ばれ,次回作が大いに期待されていました。すでに続編の第3作が発表されていて,第4作も当時執筆中でしたから,いつかはやると私も信じていました。

 

そうして,20201月スピンオフドラマ「エピソードゼロ〜狙われた半沢直樹のパスワード〜」を経て,7月ようやく「半沢,キタ~」コロナのせいで当初の予定から放映が遅れましたが,昨日までの全10話で再び多くの視聴者をくぎ付けにしました。

 

今回も2部構成になっていて,第1部が,出向先の東京セントラル証券で,スパイラルという会社の買収をめぐり,親会社・東京中央銀行の悪役,三笠副頭取や伊佐山証券営業部長に倍返し,第2部では,銀行本店に復帰すると,破綻寸前の帝国航空再建で,国家権力と闘い,1000倍返しするという内容でした。

 

このドラマの魅力は,まず敵味方がはっきりして,どんな展開でも必ず最後に半沢が逆転劇を演じてくれる爽快感でしょう。言いたくても言えない理不尽な世の中で,組織や上司に対して,不正は許さないと正義を貫き,毅然立ち向かう姿に共感しました。

恋愛などの余計な要素を入れずに半沢中心に突き進む展開で,視聴者を引き込きこんでいく演出も見事でした。また,出演者に歌舞伎役者を揃え,今までのドラマではあり得ないような「施されたら施し返す・恩返しです!」「おしまい・DEATH!」「詫びろ・詫びろ…」とかの耳に残る名言や顔芸を披露して,やりすぎと思えるほどのインパクトがありました。

最終回の半沢の妻「花ちゃん」との絡みも,最後の大和田とのやりとりも良かった。

 

すでに半沢ロスの私ですが,池井戸さんには半沢が銀行頭取になるまでの続編も是非お願いしたいものです。