12月9日(水)「はやぶさ2」2

「はやぶさ2」が持ち帰った宝物,カプセルの中身から生命の起源に迫ることができるでしょうか。これから分析が始まりますが,オーストラリアでの簡易検査ではカプセル内部からガスが検出され,期待は膨らみます。

 

小惑星は,およそ46億年前に太陽系が形づくられる過程で,ちりやガスが集まってできた天体とされ,火星と木星の間の「小惑星帯」に存在しています。「リュウグウ」もその中のひとつで,C型小惑星と呼ばれています。小惑星の光のスペクトルから,その材質を分類することができるそうで,「はやぶさ2」が「リュウグウ」を目指した理由は,有機物や水などを多く含むと考えられているC型小惑星だったからです。Cは炭素質を意味するCarbonaceous(カーボネイシャス)に由来しています。

こういった小惑星が集まって地球が誕生したと考えられていますので,C型小惑星のもつ炭素や水を調べることで,生命誕生の謎を解く手がかりになるというわけです。

 

ちなみに,「はやぶさ」初号機が探査した「イトカワ」は,岩石質と推定される「S型小惑星」に分類されます。Sは石質を意味するStony(ストーニー)またはケイ素質を意味するSiliceous(サァリィシャス)に由来します。

 

ところで,探査機「はやぶさ」の名前は,サンプルを回収して地球に戻るさまが,鳥のハヤブサが獲物を捕獲して飛んでいくようなイメージからつけられたと言われています。

また,小惑星「イトカワ」「リュウグウ」はアメリカが発見したものですが,日本が探査の対象としたことから,国際天文学連合に申請をして,この名前が認められました。

 

「イトカワ」は日本のロケット開発の父である故糸川英夫博士に由来していて,博士は戦闘機「隼」の設計に携わっていたことも関係があると言われています。

そして,「リュウグウ」ですが,これは浦島太郎の竜宮城にちなんだ名前です。話の中に出てくる玉手箱が「はやぶさ2」が持ち帰ったカプセルと重なりますね。

実は,「リュウグウ」の表面にある一番大きなクレーターを「ウラシマクレーター」,一番大きな岩の塊を「オトヒメサクスム」と名づけ,この名前も国際天文学連合で正式に認められています。名前にも結構,こだわったわけで,このブロジェクトの意気込みが感じられますよね。