1月15日(金)小正月

 今日115日は「小正月」と呼ばれる日で,この日の前後には,お正月を締めくくる一連の行事が各地で行われます。かつて月の満ち欠けを1ヶ月の基準としていた旧暦では,満月となる115日をお正月として祝っていましたが,新暦によって正月が11日に定められました。その名残りで,115日を「小正月」と呼んでいるのですが,別名「女正月」ともいい,お正月の松の内の間,忙しく働いた女性のためのお休みの日でもあります。

 

今では,聞きなれない「小正月」という言葉ですが,その行事としては,有名なものに「どんど焼き」とか「左義長」とか呼ばれるお焚き上げがあります。やぐらを作り,正月飾りなどと一緒に焼くと,正月にお迎えした歳神様が煙に乗って帰られるそうで,それをお見送りします。

 

 小正月は,ちょうど以前の成人の日,祝日でしたから,この「どんど焼き」をするにも都合が良かったのですが,成人の日が1月の第2月曜に移動したことで,今では「どんど焼き」の行事は1月第2月曜の前後の土日に行うことが増えています。

 

 私が氏子を務める神社では,110日に,小さな境内でお焚き上げをしました。

 昔と違って,火を焚くことも勝手にできませんから,事前に役所の許可が必要です。

 火を起こし,地元の人たちが持ってきた古いお守りやお札,門松,しめ縄などを燃やしました。中には,アルミホイールにお餅を包んで焼く姿も見られました。この火で焼かれたお餅を食べると1年健康でいられるという風習があるのです。

 

 でも,それをやるのは,お年寄りの方だけで,若い方は,正月飾りの処分が簡単にできると足を運んでいる感じでした。

 

 小正月には,「どんど焼き」の他に,「小豆粥」を食べる風習があります。小豆の赤い色が邪気を払うと,小豆を入れたお粥を焚き,無病息災を祈ります。また,紅白の餅を小さく丸め,柳の枝につけた餅花を飾り,豊作を祈ります。

 

 イベントとしては,マイナーな感じですが,日本人の気質として伝え守っていきたい風習のひとつですね。