学校が始まって早くも10日がたち,お正月気分もぬけてきた頃ですね。今年のお正月,皆さんはお年玉,貰えましたか。就職する子は,今年のお年玉が最後になってしまいましたね。
毎年,お正月は奥さんの実家に行って,大きくなった親戚の子たちを見るのが楽しみなんですが,年を重ねるごとにお年玉の金額が上がり,嬉しい悲鳴を上げています。
でも,今年はコロナ自粛で会うこともできず,こちらで孫と甥っ子と親にあげただけで,寂しい年になりました。あっ,親にあげる場合は,目上の人に送ることになるから,お年賀といった方がいいかも…
ところで,鏡開きについて,「お正月にやってきた歳神様は鏡餅を依り代にしていて,歳神様が帰られたあと,鏡餅を開いて食べるのが鏡開き」という話をしたこと,覚えていますか。
昔の人は,この鏡餅こそが歳神様の御魂(みたま)を宿していることから,御魂と歳神様の歳の字を併せて「御歳魂」と呼んだのだそうです。
そして,お父さんやお母さんが,子どもに「御歳魂」を与え食べさせることで,子どもが無事に1年を過ごせるように願ったことが,「お年玉」の由来です。
ということは,お年玉は歳神様からいただくもので,お父さんやお母さんは,その代わりを務めてくれていたんですね。今では,現金をもらうのが当たり前ですが,これは経済社会とともにライフスタイルが変わり,お年玉も鏡餅からお金になったということでしょうね。
ちなみに,お正月がきて,お年玉をもらうと歳をひとつ重ねる,この日本の歳の考え方は「数え年」に表れています。お母さんのおなかの中に生命が宿ったときから歳を数え,生まれたときに1歳,お正月がくると2歳といった具合です。日本では,古くからこの「数え年」が使われていて,1950年1月1日に施行された「年齢のとなえ方に関する法律」で,ようやく満年齢の使用が義務付けられました。
日本人にとって,歳は誕生日じゃなくて神様によってもたらされるものだったんですね。