1月8日(金) 七草がゆ

いよいよ今日から授業がスタート,年明けで,気持ちを勉強に向けるには,少し時間がかかるかもしれませんが,後悔のない学期にしていきたいですね。

 

ところで,昨日,晩ごはんに七草粥を食べました。スーパーで買ってきた七草セットでしたが,昔から17日には,「正月のおせち料理やご馳走で,疲れの出はじめる胃腸を休ませるため」と言って,食卓に出てきます。

知らず知らずに身についた習慣ですが,これは,正月の行事の締めくくりとして定着している日本の風習で,「今年も家族みんなが元気でありますように」と願い,17日の朝,早春に芽吹く七草の命をいただくのが本当なのだそうです。

 

七草とは,「せり なずな,ごぎょう はこべら,ほとげのざ,すずな すずしろ,春の七草」と覚えているのですが,お粥にして食べられるほどの意味や効用をもっていて,日本のハーブですね。

例えば,「せり」は競争に競り勝つという意味が込められていて,鉄分が多く含まれているので,血液量を増やす効果があります。

「すずな」はカブのことですが,「鈴菜」と書いて神様を呼ぶための鈴の意味をもち,「すずしろ」は大根の昔の呼び名で,「清白」と書いて清らかであることを意味します。ともにアミラーゼという酵素を含み,消化を助けます。

 

では,なぜ17日なのかというと,17日が日本の五節句のひとつ「人日(じんじつ)の節句」だからです。古代中国では,17日は人を占う日「人日」と呼ばれ,この日の朝に年中行事として「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という7種類の野菜を入れた熱い汁物を食べて,無病息災や立身出世を祈ったそうで,それが日本に入ってきて,今の風習が生まれたと言われています。

 

そう言われると,春の七草にこだわる必要はないかもしれませんが,1年に1度の「味気ない粥」を「美味しくない」と正直に文句を言いながら食べるのも人の道でしょうね。