6月16日(火) 観天望気2

観天望気は,長期的な天気を予想することはできませんが,「今日や明日の天気はどうかな?」という時,役に立ちます。今日は,生き物の様子から知る天気の変化を話します。

 

例えば,ヒトの場合

髪の毛をとかしているとき「クシが引っかかる」とか「古傷が痛む」とかは,湿気が多いときや気圧が急に変化したときに起こるため,雨が降る可能性が高いと言われています。

 

「アマガエルが鳴くと雨」

アマガエルの皮膚が薄く、湿気や気圧の変化に敏感なため、天候の変化にいち早く反応して鳴くのだそうです。この時の鳴き声は「雨鳴き(あまなき)」「レインコール」などと呼ばれています。ちなみに鳴くのはオスだけです。

 

「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」

ツバメは、昆虫を餌にしていますが,これらの虫は、雨が近づいて湿度が高くなると羽が重くなり、高く飛べなくなるそうです。そのため、虫を捕食するためにツバメも低く飛ぶのだそうです。

 

「猫が顔を洗っていたら雨が降る」

「顔を洗う」というのは、毛づくろい(グルーミング)のことですが,猫は,湿気や気圧の変化を敏感に感じ取ることができるため、湿気で重くなったヒゲや毛の手入れをしているのです。特にヒゲは獲物を捕まえるための敏感なセンサーですから,ヒゲに違和感があれば,拭う必要があります。つまり,顔を洗っていると雨が近いわけです。

しかし,グルーミングは猫にとって気持ちを落ち着かせるためのものという説が有力で,いつも雨が降るわけではありませんね。

 

天気予報のなかった時代,生活の中で築き上げてきた知恵からこういった観天望気を生み出していったのですね。