安倍総理の長期政権は今日で幕を閉じましたが,8月24日に連続在職日数の歴代1位となって今日で,2822日になります。また,第1次政権を加えた通算在職日数も3188日で最長です。
森友・加計問題や桜を見る会などの疑惑,コロナ対策で批判が集まり,支持率は低下していきましたが,辞意表明をした直後から支持率が急上昇しました。
辞めていく総理への同情もあったかもしれませんが,総理の実績に対して正当な評価を国民が下したのだと思います。現に,朝日新聞社が実施した世論調査では,71%が「評価する」という結果がでています。また,海外からも,各国や国際機関の指導者から,惜別のメッセージが届けられました。
この安倍政権を振り返ると,第1次政権で成し得なかった政策を,第2次政権以降に引き継いでいることがわかります。それは,初めて総理大臣に就任して迎えた2006年9月29日の国会で行われた所信表明演説に表れています。
はじめに,自らの政治姿勢を明らかにするために,自身の国家観を「美しい国,日本」という言葉で表現し,日本のあるべき姿を語りました。そして,経済政策・行政改革・社会保障・働き方改革・教育再生・外交と安全保障・憲法改正について述べ,最後に「日本を世界の人々が憧れと尊敬を抱き,子どもたちの世代が自信と誇りを持てる『美しい国,日本』にしたい」と結んでいます。
私は,安倍晋三という人物について,「極右」とか「国粋主義者」とかいう人もいるかもしれませんが,これらの言葉を思い返し,安倍総理の今までの業績を見ると,偏向したナショナリズムは感じませんでしたし,純粋に日本を愛する気持ちをもって政権に携わってきた人だという感想を持っています。