先週,秋篠宮さまの会見で,眞子さまの結婚を認めるという話を伝えましたが,その内容に合わせるかのように,会見の4日後の24日,加藤官房長官は定例会見で「女性皇族の婚姻などによる皇族数の減少は先延ばしできない重要な課題だ」と述べ,政府が「皇女(こうじょ)」制度の創設を検討していることが明らかになりました。
「皇女」とは,そもそも天皇の娘を指す言葉で,現在では愛子さまのみです。
この皇女の意味を拡大して新しい制度を作ろうとしているわけです。女性皇族が結婚して皇室を離れた後も「皇女」の尊称を送り,特別職の国家公務員の位置づけで,公務を担ってもらうための制度案のようです。
現在でも,秋篠宮家の眞子さまや佳子さまは,ご両親がなさってきた活動をかなり引き継いでいる部分もあり,今後の結婚で皇室を離れた場合,大事な活動をどなたが担うのか,つまり,女性皇族の結婚による皇籍離脱,そして今お務めされている皇族の高齢化で,天皇陛下を支える皇室活動の担い手が不足するという深刻な問題が考えられます。
以前にも話しましたが,「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の付帯決議で,安定的な皇位継承策として,「女性宮家」の創設や女性・女系天皇について,検討することになっていました。眞子さまの結婚の話が進むことで,政府は実質的な検討に入らざるを得なくなったということです。
しかし,男系天皇を支持する自民党保守派から強い反発が予想されるため,この皇女制度案を検討して,問題を先送りしようという意図が透けて見えます。象徴天皇制の維持について,大切な議論になりますから,注目していきたいと思います。
ところで,明日は期末試験最終日。後悔のないよう取り組んでくださいね。