スーパーやコンビニに立ち寄ると,店頭には節分用の豆が並び,恵方巻の宣伝を目にして,もう1月も終わりなんだと,時の流れに自分の日常が追いついていないことに気づかされてしまいます。
今年の立春は2月3日,節分はその前日の2月2日です。豆まきでお馴染みの節分は2月3日じゃないの?と思っている人もたくさんいるんじゃないでしょうか。それもそのはず,皆さんが生まれてから,ずっと節分は2月3日でした。しかし,さかのぼること37年前の1984年(昭和59年)は2月4日だったんですよ。そして,2月2日になるのは,1897年(明治30年)以来,実に124年ぶりのことになります。
今日は,なぜ節分が2日,3日,4日と変わってしまうのか紹介します。
まず,立春,春分,立夏,夏至などの二十四節気(にじゅうしせっき)や節分,彼岸などの雑節の日を決めているのが,国立天文台です。毎年2月に次の年の暦要項(れきようこう)なるものを発表して,それを受けて翌年のカレンダーが作られています。
では,国立天文台はどうやってその日を計算して決めているかというと,地球の公転周期がもとになります。地球が太陽の周りを1周するのに365日かかり,それを1年としてカレンダーが作られていますが,実は365.2422日なんですね。つまり,365日と5時間49分かかってしまうために,1周できませんから,4年に1度,1年を366日にして帳尻を合わせたのが,閏年です。
でも,今度は閏年を設けたことで,正確にいうと,4年で44分進み過ぎてしまいます。400年経つと3日分進んでしまうので,この間にある閏年を3回減らす必要がでてきました。
そこで,100で割り切れる年は閏年にせず365日として,400で割り切れる年は閏年と扱うことで,このずれを調整しているんですね。
2000年は閏年になったために,進み過ぎが解消されずに,今年の立春は3日の23時59分となってしまい,節分も3日ではなくて2日になったというわけです。