私たちは何気なく言葉を使っていますが,それは生活している中で,いつの間にか身についてきたものが多くあります。例えば,朝・昼・晩とかは,私たちが活動している時間帯を3つに分けて表していますし,昼に対して夜という言い方もします。しかし,1日24時間のどの時間帯をいうのでしょうか。今日は1日の時を表す言葉について紹介します。
ニュースなどで「明け方」とか「昼過ぎ」という表現を耳にしますが,具体的に何時から何時までのことをいうか知っていますか。調べていくと,どうも気象庁が天気予報等で使っている「時に関する用語」というのがあって,それがひとつの目安になっているようです。
その中で「1日の時間細分の用語」があって,3時間ごとに区切って時間帯を表しています。私たちが夜中といっている0時~3時は「未明」,3時~6時を「明け方」,その次は「朝」の6時~9時です。
私たちが使っている昼という言葉は,かなりピンポイントの時間帯を表していますが,9時~12時までを「昼前」,12時~15時を「昼過ぎ」と2つに分けています。
15時~18時が「夕方」,夕方は日の暮れる頃というイメージだったんですが,時間帯では15時~18時なんですね。
次に夜に入って,18時~21時までを「夜のはじめ頃」,21時~24時を「夜遅く」と続きます。
天気予報では,一定の時間を区切った発表をしなければいけませんから,このようになっているんですね。ちなみに,「昼頃」という言い方の場合,11時~13時の2時間くらいを指しています。
しかし,日本には古くから使われている美しい時を表す言葉があります。
明け方ならば,「暁(あかつき)」「黎明(れいめい)」「有明(ありあけ)」「東雲(しののめ)」,夕方なら「黄昏時(たそがれどき)」,夕暮れすぎの月がのぼっていない時間帯を「夕闇」,日が暮れて夜になった頃を「宵(よい)」といったりして,その情景や使い手の心情によって色々な表現があります。風情があり,独特の雰囲気を感じる言葉たちを大切にしていきたいものですね。