毎年夏の「土用の丑の日」には,夏バテ解消のために「ウナギ」を食べる風習がありますが,この風習,実は江戸時代に始まったものです。
いろいろな説があるようですが,有力な説は平賀源内が考えた説です。
ウナギの旬は夏ではないので,夏場に売れなくて困っているうなぎ屋が平賀源内に相談しました。丑の日にちなんで「う」から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習があったことから,源内が「本日,丑の日」という宣伝を店に貼らせると大繁盛し,それから土用の丑の日にウナギを食べる習慣が作られたそうです。
ここで,ちょっとウナギのことを紹介します。
まずは,あのネバネバの粘液ですが,乾燥を防ぐとともに空気中の酸素を粘液の中に取り込むことで,水から出してもしばらくは元気に生きていることができるのです。
夜行性で目は良くないけど,犬並みの嗅覚とすごいスタミナをもっています。産卵のために何数千キロ離れたマリアナ諸島沖まで泳ぎます。
実はうなぎは生まれた時はオスとメスが決まっていません。成長して20cmぐらいになると,決まります。また,私たちが食べているウナギは99%以上が養殖で,そのほとんどがオスです。
うなぎの血液には,猛毒ではないけど,タンパク質性の毒が含まれていますから,刺身は避けた方がいいですよ。熱には弱く,60℃以上で毒性はなくなりますから,やっぱりウナギは白焼きや蒲焼ですね。
土用の丑の日には,夏バテ防止や疲労回復のため,薬草を入れた「丑湯」に入る風習もあります。今で言う「ハーブバス」です。簡単手軽にできますから,自宅でも楽しんでみるのもいいですね。