3月5日(金)縁起のいい日2

 昨日は,六曜について話しましたが,日本には六曜の大安の他にも,まだまだ縁起のいい日がたくさんあります。今日は,その中のいくつかを紹介します。

 

 まず一番に挙げなくてはいけない吉日に,天赦日(てんしゃにち)があります。

 どんな日かというと,「赦」は罪をゆるすという字で,「天がすべての罪を赦す日」つまり,「万よし」とされる日のことです。簡単にいうと,どんなことでも上手くいく日で,新しいことを始めるのに最適の日です。今年なら6回しかなくて,「最上の大吉日」とされています。

 

 次は,一粒万倍日(いちりゅうまんばいび),「一粒の種から万倍にも実る日」といわれる吉日で,この日に始めたことは多くの実りをもたらすと言われていますので,この日に合わせてお店を開いたり,宝くじを買ったりする人がいますね。ただし,借金や争いごとなど悪いことをすると,万倍に大きくなって返ってくるということで,凶とされています。

 

 吉日として知られている「大安」の他に,この「天赦日」と「一粒万倍日」の存在を見逃す訳にはいきません。また,かなりマイナーですが,すべての人が天の恩恵を受ける「天恩日(てんおんにち)」とか,「母が子を育てるように天が人間を慈しむ日」という意味がある「母倉日(ぼそうにち)」,その月の徳神がいる日とされる「月徳日(つきとくにち)」などもあります。

 

 さらに日ごとに吉凶を占った十二直(じゅうにちょく)や二十八宿(にじゅうはっしゅく)というのもあって,十二直なら一般的に「建(たつ)」「満(みつ)」「平(たいら)」が吉日で,二十八宿なら鬼が宿ると書く「鬼宿日(きしゅくにち)」が,大吉日と言われています。

 

 勿論,吉日の逆で凶日,厄日という悪い日も存在しますから,それらが重なり合って,いつが縁起の良い日か分からなくなってしまいますが,最初に紹介した天赦日から考えると,今年の場合,一粒万倍日が重なった116日,331日,615日と大安が重なった1112日が,他の種類の吉日とも重なって,お勧めの日のようです。

 

 以上,いろいろ紹介しましたが,こういった日柄に囚われすぎるのも考えものです。特別な何かをするときにラッキーディを知ってますよって程度の感覚がちょうど良いのだと思います。

 

 それよりも,「思い立ったが吉日」という言葉のように,自分の中で始めようと決めたら迷わず行動に移す気持ちが大切ですよね。